第9章 リヴァイ 誕生日
団長室のドアがノックも無く全開に開いた
「やぁやぁ 退屈な男達よ楽しく飲んでいるのかな?」
「しかめっ面で飲んでるの?」
突然の乱入者はハンジとナナバで いつもなら礼儀正しく接してくるナナバが酔っぱらっているからかハンジのような態度にエルヴィン リヴァイ ミケ は少し驚いていた
エルヴィンが座る向い側にあるソファーに大きなミケとミケに比べたら小さなリヴァイが座ってる
その2人のわずかな隙間にリヴァイを挟みハンジが左にナナバが右にドカリと座り2人は足を組んだ
リヴァイが手に持っている琥珀色の酒が入ったグラスをナナバが取り上げてテーブルに置いた
「てめぇら…これはなんの真似だ?」
エルヴィンとミケはハンジとナナバの絡む相手がリヴァイだと知ると 何も言わず楽しそうにして眺めている
ハンジが右腕をナナバが左腕をリヴァイの肩に回し逃げないようにガッツリ掴んだ
「ねぇ ナナバ…今日のアンナの手料理はどうだった?美味しかったかい?」
「ハンジ…言い方に気を付けてくれない?アンナの手料理はいつも美味しいから!ねぇ…リヴァイ?」
この場にいる全員がナナバがリヴァイを呼び捨てにしたのを初めて聞いた
眉間に深いシワを刻むリヴァイの殺気を帯びた不機嫌極まりない顔と両隣の楽しそうにしている酔っぱらい2人を見て
リヴァイの前に座るエルヴィンは口元を手で隠したが笑った顔は隠せてないし 隅に追いやられていたミケは思わずウィスキーを吹き出した
「そうだねごめんねナナバ…でも今日は特別だったよね?」
「本当に特別…今日は特別に美味しかった…彩りも盛り付けも綺麗だった
アンナの愛情もいつもより特別にたっぷり込められてたんじゃないかなぁ…」
「ごめんねぇ…リヴァイ君 アンナの特盛の愛情手料理を私達で全部食べちゃったよ」
女でも 普段から鍛え上げた肉体をもつ2人の力は強くて リヴァイの肩がギリギリと痛みだす
「さっきから何なんだよてめぇらは!俺の代わりにアンナの作った美味いもん食って 酒飲んで 3人で楽しんだんだろうが良かったじゃねぇか!」
リヴァイの言葉にナナバが切れた