第19章 オビトを釣ったつもりが…
「…先生、大丈夫ですか?」
「まぁね…。けど、そろそろ厳しいな。」
どのくらいやってたのか分からないけど、私のチャクラは半分ほどは使ったかな、というところ。
オビトと一戦交えることを考えると、不安な残量だね。
それに、先生の眼がかなり充血してきてる。
残念だけど、オーバーワークになりそう。
「一度休憩しますか。」
「そうだね、って言いたいところだけど…、もう少しやってからにするよ。」
いつもだったら、休憩いれるタイミングのところだけど、先生は動かず続行の構え。
焦ってるのかな…?
「…もう少しだけですよ。そしたら、一度メンテしましょう。」
そっと言ったら、呟くように肯定の返事が返ってきた。
焦る気持ちは私にもある。
でも、もう少しだけやってみよう。
それで手応えがなかったら、一度先生の眼の状態を診なきゃ。
そう思いながら、また先生にチャクラを流していく。
チャクラの流れは、最初と比べて格段にスムーズになって、消費コストも良くなってる。
そのお陰か、術の状態もかなり安定してきているみたい。
それでも、自在に空間を広げるには至らず、渦巻きの中心は常に空気を吸い込んでる。
あの虚空の部分は、まだ向こう側に繋げられないでいるんだろうな。
でも、開き方自体は…なんとなく分かってきた気がする。
何をどうすればいいのか、感覚だけは掴めてきている。
もしかしたら、次は…
「……ん…?」
ふと、人の気配を感じた。
けれどそれは一瞬で、意識を周囲に向けた時には、もう何もなかった。
先生の万華鏡のせい…?
今、リンクしてるのも同然の状態だし。
その反応を拾ったのかも…?
「…先生、何か見えてます?」
「いや…?何も見えてないよ。」
気のせいだったのかな…?
…う〜ん…。
ま、いいや。
それよりも、と。