第18章 白虎のお里に行ってみよう
すみません、と言って涙を拭った。
あーあ、泣いちゃった…。
もう、大丈夫になったと思ったんだけどな。
「大丈夫か?」
「はい、大丈夫です。」
いい加減、立ち直らなきゃ、受け入れなきゃって思うんだけど、上手くいかないもんだね。
「悪かったね、辛いこと聞いて…。」
「いえ…、あー、その、大抵の話題は話せるようになったんですけど、別れたあの日だけは、どうしても駄目みたいで…。逆にすみません。」
「いや…。ありがとう、教えてくれて。」
「いえ…。」
それ以上、何て返せばいいのか分からず黙り込むと、沈黙が流れた。
カカシ先生といて、沈黙が気まずいって思ったの、初めてかもしれない。
少しして、先生がまた私の方を向く。
「俺に出来ることは、何かあるか?」
先生の頼りない瞳って中々レアだ。
私は少し笑う。
「ありますよ。難しく考えることないんです。」
私の答えに、先生は怪訝な顔をする。
「今のままで。今のまま、ナルトを助けてください。ナルトとサクラちゃんを支えて、サスケを諦めないでください。」
そう言ったら、先生はゆっくりと目を瞠る。
「先生達は、意外と難しいことやってのけてるんですよ?」
その言葉に、先生はほっとしたような、少し嬉しそうな顔をする。
「そうか…。」
「はい。それに、サスケに居場所があればイタチは喜びますし、後々それは、イタチの居場所にも繋がりますしね。」
「…どこまでもイタチバカなのね、お前…。」
「あははっ。全てはイタチの為に!…なんちゃって。」
それを聞いた先生は、やれやれと首を振る。
そして、晴れた穏やかな空を見上げた。
「ま、そうだね…。俺達第七班は、これからもサスケを追い続けるよ。」
「はい、是非とも。」
諦めない。
それは簡単なようで、案外と難しいことなのよ。