第18章 白虎のお里に行ってみよう
「ぜんぜん、大したことないです。それが一番最適だと思ったんで。」
「それでも、だよ。あの時、力になれなくて悪かった。」
「水くさいですよ、先生。先生には十分に力になってもらいましたから。」
そう言ったら、先生は苦笑しながらも、小さく「ありがとう」と呟く。
「それで…。お前は、ずっとそれをシスイとやってきたの?」
「はい。過去世の記憶を取り戻した時からずっと。兄ちゃんには暗部入りやら修行やら、必要なことは色々助けてもらいました。」
「暗部に入ったのは、内情を知る為?」
「それも含め、解決方法を見つける為ってところですね。」
「前に、紅に言ってた’’用が済んだら辞める’’って、そういうことね。」
紅さん、先生に話してたんだ。
「はい。一族が助かったら辞めるつもりでした。」
「…それが叶わなかったから、イタチに拘るの?」
私は、その問いに首を振る。
「逆、だと思います…。’’イタチを助けたい’’、’’兄ちゃんを助けたい’’が中心にあって、その周りに’’一族を助けたい’’があったんです。それに…。」
「それに?」
「兄ちゃんを助けられなかったからこそ…、イタチだけは助けたいっていうか…。」
そう言ったら、先生は視線を逸らして言い淀んだ。
そして、意を決したように、また私を見る。
「シスイのことは残念だけど…。イタチは…もう手を尽くしたんじゃないか…?」
確かに、最善にて唯一と思われる方法で駄目だったらそういう風に思われるのも仕方がないと思う。
でも…
でもね…
「まだ…、やれることがあるんです。」
「お前の命を懸けてまで…?」
すかさず返された言葉に、思わず苦く笑ってしまった。