第18章 白虎のお里に行ってみよう
「こんな怪しい物、信じられると思ってるの?」
「少しは人を疑いなよ。」
「警戒心が無さすぎるから。」
先生、紗雪、千雪の言葉に私は首を傾げる。
「そうは思わないけどなぁ。もう、一粒毒味してあるし。全然問題なかったよ?」
そう言ったら、これまた一斉に困惑する。
「まさか、自分で毒見したの?」
先生の言葉に「はい」と答えながらこくんと頷くと、瞬時に双子から掴みかかられた。
「「馬鹿エニシ〜!!」」
「吐け!吐き出せ!!」
「得体の知れないものを口にしない!!」
ぐらぐらぐらぐら…
ぅぉ…!
これはちょっと…目が回る…
「大丈夫だよ。毒を入れてるわけでもないし、古いわけでもない。これは僕達の所で作った歴とした薬だよ。」
いつの間にかすぐ近くにいたユーリューさん。
その言葉に双子が止まり、瞳孔の開いた目でひたと彼を見据える。
…こわいよ?そのおめめ…。
「どういうつもり?」
「目的は何?」
千雪、紗雪の言葉に、ユーリューさんは少し目を瞠る。
そして、何故か優しげな目になった。
「その人間が大事?」
「「大事だったらどうするの?」」
警戒心むき出しで二人が構えると、ユーリューさんも泰然としながらも、ゆったりと臨戦態勢になった。
「どうもしないよ。ただ、聞いてみたくなっただけ。」
「「私達を甘く見ない方がいいよ。」」
「ちょっ…!?」
言うが早いか素早く白虎の姿になると、いきなりユーリューさんに襲いかかってしまった。
まずいと思って止めに入ろうとしたんだけど、それ以上に驚くことが起こった。
「……はあああ!!?」
ユーリューさんも白虎の姿になったのだ。
それも、双子より一回りも二回りもデカい白虎に。
そして双子の攻撃は、赤子を捻るが如く簡単にあしらわれてしまう。
「え、ちょっ、えぇ!?」
私といえば、ただ困惑して両者を見比べるしかない。
困った末に、ぐりんと先生に顔を向けた。
「先生!ヘルプ!」
「あー…うん、ムリ。」
「おぉい!」
匙を投げるのが早いっつの!
思わず、手振り付きで突っ込んだ。