第18章 白虎のお里に行ってみよう
ふいぃぃ…。
川のすぐ近くで三人と一匹を休ませてほっと一息。
あ、オヒレアの花を焚かなきゃ。
「これで良し。」
それにしてもここ見つけといて良かったよ。
でなきゃ、出口まで戻るとこだった。
…まぁ、それならそれで良かったかもしれないとは今は思う。装備揃えて出直せばいいんだしね。
あ、ギンは大丈夫かな?
「ギンちゃ〜ん?」
服の中で、厳重に布に包まっている彼は存在感を忘れるほどぴくりとも動かない。
『ボクは平気だから開けないで。』
「左様でっか。」
覗いた服を閉じました。
まったく、冷たいもんだよね。
折角、ひとが心配して声をかけたのにさ、ちぇっ。
でも、ちょ〜っと疑問がある。
「先生、大丈夫ですか?」
「うん…ちょっと良くなった、かな…。」
「先生…、こうなること断然予想ついたんじゃありません?」
双子はともかく、先生ならこうなるなって分かったでしょうに。
「何でこんな無茶したんすか…。」
「そりゃ無茶もするって。俺、数日くらいしかいられないんだから。」
「だからって、身を危険に晒すことないでしょうに。」
火山ガスって馬鹿に出来ないんだから。
私?私は耐性あるみたいだから全然平気よ。
「お前がついてることだし、手がかりも皆無だしね。無茶を承知でも踏み込まなきゃ掴めるものも掴めないでしょ。」
「…人任せは止めなよ。」
「お前だから身を委ねたんだよ。」
即答っすか。
「…また調子のいいこと言っちゃって。」
優しげに細められた目に、少し照れくさくなった。
デイダラじゃあるまいし。
おだてたって木には登らないからなっ。
「まったく…。」
しょうがないな…。
オヒレアの花くらいは探してみるか。
この花は、硫黄耐性があるせいか、こういう所を好む習性があるのさ。
「何処行くの?」
か細い声に振り向くと、千雪が青い顔をこちらに向けていた。
具合も悪いし、心細いのかな。
「ちょっとそこまでね。オヒレアの花がないか探してみるよ。」
「すぐ帰ってくる?」
紗雪も頭を起こして、二人してちょっとうるうる目になったもんだから、苦笑した。
「大丈夫大丈夫。先生もついてるしさ、すぐ帰ってくるから。」
「「うん…。」」
「じゃ、行ってくるよ。」
少しでもあればいいな。