第15章 決別
時は少し遡る。
サソリとの任務を終えたイタチは、雨隠れのアジトへと戻っていた。
任務報告をイタチに押し付けたサソリは、早速、割り当てられた部屋へと戻って行く。
それを見送って、イタチはペインの部屋へと向かっていた。
そこへ、前から角都が歩いてくるのが見えた。
イタチはいつも通り、一切目線を合わせない。
「うちはイタチ。うちはエニシの死体は持ってきたか?」
近くまで来た時そう問われ、足を止める。
「…何の話だ?」
イタチは横目で見やり、素知らぬ振りをする。
「お前ならば、もう知っているんだろう?正式に下った、うちはエニシの抹殺指令を。」
蔑みと愉悦を滲ませた目に、イタチは内心苦々しく思う。
「それとも…干柿鬼鮫がいないと情報収集も儘ならないのか。」
挑発しているのだろうと、イタチは気づく。
何の為にか。
イタチとの関係性を探るつもりなのか。
「…いや、違うな。大事な掌中の珠を取られたくないだけか?」
ーやはりか。
「…さあな、どうでもいいことだ。」
さして、興味のなさそうに返すと、角都は笑みを潜めた。
「相変わらず面白みのない男だな。」
「ふん…くだらない。」
そう言って、イタチは毅然としたまま廊下を進み、角都とすれ違う。
その瞬間、角都は獰猛な笑みを浮かべた。
「俺達が一度、貴様らの住処を襲撃しておいた。」
その言葉に一瞬、イタチに動揺が走る。
「知っての通り、逃げられたがな。」
ーエニシめ、聞いてないぞ…。
イタチは少し彼女を恨みがましく思いながらも、一度も足を止めることはなかった。