第12章 懐かしい顔と新しい顔
「…本当か?」
「う、うん。」
急に、どったの…?
そわそわと見ていたら、少しげんなりした様子で、「はあぁ〜」と大きくため息をついた。
「…デイダラ。」
「何だよ。」
「今日、’’誰と’’会ったんだ?」
問われたデイダラは鼻に皺を寄せて不快を露わにする。
「…飛段と角都だ。」
名前を聞いたイタチはぐっと眉根を寄せた。
「…エニシ、一応聞く。名前に聞き覚えは?」
知ってても「知ってる」なんて言えるわけがない。
私は表情に注意しつつ、ふるふると首を振った。
それを見たイタチは、疲れたように目頭を摘んでため息をついてしまった。
「…分かった。十分注意しろよ?」
「う、うん。そうするよ。」
「オイラは無視か。」
え?この流れであんたに一言?
イタチも同じ事を思ったらしく、私達は一度デイダラを見てから顔を見合わせた。
それを見たデイダラは苦虫を噛み潰したような顔をして、面倒そうにため息をつく。
「アホらし…。」
で、そのまますたすたと玄関へ。
何だったんだ…?
「あー…デイダラ…?」
そろりと声を掛けると、彼は振り返らないまま口を開く。
「馬に蹴られる事ほど馬鹿らしい事はないからな、うん。」
何言ってんだ?こいつ…。
まぁ、ともかく。
「今日ありがとね〜。また行こうね〜。」
そう声をかけると、彼は軽く手を挙げて玄関から出て行った。