第12章 懐かしい顔と新しい顔
まずは、馴染みの農家さんの所へ。
「こんにちは〜。」
玄関口から声をかけると、人の良さそうなおばあちゃんとおじいちゃんが出迎えてくれた。
「あら、エニシちゃん。いっしゃい。」
「こんちわ。今月も貰いに来ました〜。」
「あぁ、もう一ヶ月経ったんだねぇ。月日は早いもんだねぇ。」
「おや、今日は見ない顔がいるねぇ。」
おじいちゃんが鳥を不思議そうに見上げる。
「デイダラって言うんです。この鳥はこの子が作ってくれたんですよ。」
「へぇ!こんなでっかい鳥をかい!人は見かけによらないねぇ。」
「なんだコラ、クソジジイ。」
「やめてくれる?誰彼構わず喧嘩売らないでよ。ごめんなさい、おじいちゃん。」
私は食い気味で止めに入る。
恥ずかしいったら。
「あぁ、いいんだよ。それよりお茶でも飲んでくかい?」
このおじいちゃん、おもてなしが好きみたいで、来る度にお茶やらお新香やらご馳走してくれる。
「いや、今日ちょっと急いでて。また今度ご馳走になりますね。」
「そうかい、残念だねぇ。ばあさん、準備できたかえ?今日は急いでるんだってよ。」
「あらまぁ。じゃあこん中から好きに選んでもらった方が早いかねえ。」
手招きされたので、お言葉に甘えて倉庫に入らせてもらう。
「すみません。お邪魔しま〜す…。」
うわ〜、野菜ぎっしり。
「どれでも好きなもん、持ってお行き。」
「ありがとうございます。じゃあ、これと…」
そんな感じで、遠慮なく選ばせてもらいましたとも♪