第12章 懐かしい顔と新しい顔
二人で多目的ルームに向かうと…。
「…何でいるの?」
まだいたよ、芸術コンビ。
「悪いかよ。」
「何処にいようと俺の勝手だ。」
デイダラとサソリさん。
二人してソファに踏ん反り返っていた。
ここまで開き直られると、もう言葉もないよね。
私はそこを通り過ぎて、倉庫に行こうとランプを手にした時、後ろから「おい」と声をかけられた。
「お前、本当に死ぬ気だったのか?」
その言葉にぴたりと体が止まる。
すると、隣から怒りのオーラが漂ってきた。
「エニシ?」
「まさか。そんな事ないって。」
イタチに名前を呼ばれて、慌てて振り返り言い繕った。
「嘘だろう。」
「嘘じゃないよ。イタチの事中途半端に放り出して逝くなんてナイナイ。」
半分は本当で…半分は嘘だ。
昨日気づいた。
生か死かの選択を突きつけられると、私は死を望む方に傾くって事。
色々な人から「無茶するな」とか「死ぬな」とか言われてたのは、実はそういうところを見抜かれてたからなのかな、なんて思ったりもする。
「イタチより先に死ぬなんてないから。」
絶対に。
いつも言い切る場面で、今日はその言葉が出なかった。
「お前…」
「ここにいる。兄ちゃんとの約束は絶対。」
遠ざけられると思って、反射的に答えてしまった。
案の定、イタチは渋い顔をする。
「エニシ、一つ俺とも約束しろ。」
「…何?」
何言い出すの?
「シスイとの約束を一年以内に完遂させろ。そして、その後は…手を引け。」
今すぐ手を引けって言われなかっただけマシ、か…。
私はそっとため息をついた。
「分かった、一年以内ね。…約束する。」
期限は凡そ来年の5月まで。