第10章 ルーツを探しに出かけましょ
急足でエニシの所へとやってきたカカシ。
「…お前、こんな所で何やってんの?」
「何って…偵察?」
「じゃあ、あれは何なんだ?」
指さす先には、空高くにぷかぷかと浮かぶ丸い物体。
その先端には、ボール型の何かがぶら下がっている。
「いや〜、どうせだったら新技テストしてみたいな〜、なんて。」
あはは、と笑うエニシの瞳には三つ巴の写輪眼が浮かんでいる。
カカシは思わず目頭を摘んだ。
「まさかとは思うけど、ぶっつけ本番じゃないよね?」
「まさかまさか。飛ばすのが初めてってだけですよ。術自体は問題ありません!」
ぐっ!と親指を出したエニシを見て、カカシは脱力する。
―結局はぶっつけ本番本番と変わらないじゃないか…。
「…で?結局あれは何の術なの?」
カカシが上空を見上げると、視線を追う様にエニシも見上げる。
「偵察です。あのパラシュートの先端に取り付けてある小さい石ボールと私の左目を繋げてあって。上空から様子を見てみようと。」
確かに登れるところのないこのような平地では、上空から見ることが出来れば助かる。
だが、それはあくまで見咎められなければ、の話である。
「…もうちょっと目立たなく出来ない?」
「あー…やっぱ目立ちますよねぇ…。我愛羅くんの術に近づけたかったんですけど、中々”見つからない様に”ってのが難しいんですよね〜。」
我愛羅の名前に、カカシはぴくりと反応する。