第10章 ルーツを探しに出かけましょ
ソウイチの部屋から先ほどの部屋へ戻ると同時に、カカシは二人に尋ねた。
「主犯がうちはイタチだというのは確かですか?」
「えぇ、目撃者がいてね。”男は赤い眼で写輪眼だった”って言っているから間違いないと思うわ。」
「そう、ですか…。」
カカシは言いながらも、考え込む。
赤い眼というだけの別人に思えてならない。
ついこの前、本人に会っているから尚の事そう思うのだろう。
確かに妖刀は珍しいだろうが、果たしてその為だけに街ごと壊滅させるような手段を取るだろうか?
それに、綱手からの情報によれば住人は殆どが殺されている。惨殺されたケースもあったらしい。
益々、イタチの行動としては疑問が残る。
「カカシさんは、うちはイタチではないとお考えですか?」
静かに問いかけられ、カカシはふと思考の渦から浮き上がる。
そちらを見ると、複雑そうな表情の長十郎がいた。
同情の様な感情の中にも僅かに詰る色が見える。
カカシはそれを見て苦笑した。
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。ただ、庇うつもりはないよ。イタチらしくないな、と思うだけで。」
「うちはイタチらしくない、ですか?」
「イタチだったらって考えると、ね…。街ごと壊滅させるよりは、下調べをして守り人を特定してから狙いを定める方があり得る話だと思うんだよね。」
「狙い撃ちに出来ない何かがあったとしたら?」
メイの問いにカカシは首を傾げる。
「…と、言うと?」
狙い撃ちにする方法なら幾つか思いつくが、狙い撃ちに出来ない方法を探す方となると難しく思えてしまう。
「そうねぇ…。特定出来たはいいものの、常に守られていて手が出しにくかった、とか?」
なくは無い話ではあるが…。