第10章 ルーツを探しに出かけましょ
「減らず口を…。」
「話を聞いてほしかったら礼を尽くして出直しやがれ。」
取り付く島もない上、拒絶が酷い。
鬼鮫は、マダラがここまでコケにされているところは初めて見るが、言葉で言い負かされているのは不謹慎ながら面白く思う。
すると、エニシは突然影分身を一気に十数体出すし瞬時に四方八方へと広がる。
一気に畳み掛けるつもりだろうと見ていると、同じ印を同時に組み出した。
「「「火遁、豪火球の術!!」」」
大きな火の玉が全方向からマダラに向かっていく。
普通だったら逃げ場はない。
「ふん、馬鹿の一つ覚えが。」
マダラは避けられたであろう豪火球を水陣壁で防ぐ。
敢えて見せつけたのだろう。
豪火球は水をみるみる蒸発させていき、辺りにはもくもくと水蒸気が上がる。
視界は見る間に悪くなっていく。
すると、ぶわりと空気が動き霧が晴れた。
現れたマダラの手には瓢箪型の大きな団扇が握られている。
霧を払ったのだろう。
あれだけの数の豪火球はマダラの水陣壁の前では無力だった。
だが、それにめげることなく、エニシは再び接戦に持ち込む。
今度は影分身を使っての乱撃だ。
「無駄だというのが分からないようだな。」
マダラも影分身を同じ数だけ出すと、容赦なく攻撃を加えていく。
すると、一人、二人とエニシの影分身が瞬く間に消されていった。
―勝負あったな。
最後の一人は本体だろう。
健闘しているが、相手が悪い。
「減らず口を叩かなければここまで痛い思いをせずに済んだんだがな。」
マダラは言いながらもクナイで致命傷となる付けるとエニシの体がぐらっと蹌踉る。
そのまま倒れるかと思った瞬間に、ボンっという音と共に消えてしまった。