第10章 ルーツを探しに出かけましょ
「15年しか経ってないんでしょう?大体の人が覚えてるものじゃないですか?まぁ、あなたらしいといえばらしいですが。」
にやってしながら言うのがまたカチンとくるのよね〜。
「んじゃ、鬼鮫さんは15年前のこと正確に覚えてるんですか?いや、その前に鬼鮫さんも何か一曲覚えて、15年後にテストしてみましょうよ。」
言うからには証明してほしいよね。ふんっ。
でも、鬼鮫さんは肩をすくめるだけ。
「嫌ですよ、何であなたに付き合わなきゃならないんですか。」
「だって、鬼鮫さんの15年前のこと聞いたって、私知らないんだから判断つかないじゃないですか。フェアに判定するなら、今が共通の記憶となるから今から15年後の方が覚えてるかどうか判断つくじゃないですか。」
「だから知りませんよ。私はあなたに付き合う義理はありませんね。」
出たよ。我関せず。
「ちょっとちょっと、言い逃げはアンフェアですよ。んじゃ鬼鮫さんだってうろ覚えってことにしてくださいよ。」
言うだけ言って知らん顔なんてさせないんだからね。
「私はあなたと違って、ボンクラではありませんので。」
「むきいぃー!!ほんと意地悪ですよね、もー!」
「ははっ。そうやってムキになるから揶揄われるんですよ。」
鬼鮫さんはいつもとは違い、声を上げて朗らかに笑う。
ちょっとびっくりしたものの、何となくその空気を壊したくなくて気にしない振りをする。
「ひとを揶揄って遊ぶのは良くないですよ。私が気にする性格だったらどうしてくれるんですか?」
「あり得ないので問題ありませんね。」
「そこは少しでも気にかけてあげるとかする場面ですよー。」
「あなたを?冗談でしょう?」
「ぐぬぬっ…!も〜!ひどいにも程があるってもんですよ〜!?」
「ははっ。やはりあなたは格好のオモチャですねぇ。」
「余計に腹立たしいですね!」
こんちくしょ〜!!