第30章 螺旋の薔薇【🌟 → 主 ← 🌹 ✉️*】
「ふたりとも………っ!?」
骨が軋む程力強く抱きしめると、戸惑った瞳でアモンを見上げてくる。
ラムリはアモンとふたりで彼女の身体を挟み込むようにして
その腕のなかに閉じ込めながら、ヴァリスの瞳を見つめる。
そのおもてにはいつもの陽だまりのように無垢で無邪気な笑みはなく、
ただ異様な熱と痛みの滲んだ瞳で彼女を見下ろしていた。
「ボクが自分の仕事の一環として、主様に触れてきたって、
あなたはそう思っていたんですね」
「だ……って、実際………んんっ!」
強引に重ね合わせる唇。
その直後、口腔内にアモンが舌を滑り込ませると、華奢な身体がぴくんっ………と悩ましく震えた。
怯えて逃げ惑っていたヴァリスの舌を囚え、絡め取る。
「ん………んんんぅ、」
口腔内を舐め回し、熱い舌先で蹂躙すると、強張っていたヴァリスの体の力が抜け落ちていく。
唇を解こうとする彼女の所作を許さず、ぐっとか細い手首を握って、彼女の唇を引き寄せた。
ヴァリスの身体がくたりと弛緩する頃、漸く唇を解く。
怯えたようにふたりを見上げる彼女が、小さく身を震わせた。
きっと自分の眼は、鮮烈なまでの感情の焔を宿していることだろう。
「アモン……? ラムリ……?」
ばさっと肩に羽織らせていたラムリのシャツを奪う。
眼前に晒された素肌に、アモンは吐息を封じた。
「いやッ………みないで、」
胸を覆った指は花を手折るより容易く引き剥がした。
素肌の輪郭をなぞるように視線を沿わせていると、
恥ずかしそうに唇を震わせたヴァリスがふいとアモンから視線を解く。
目を逸らしていても、ふたりぶんの灼けるよな視線が食い入るように注がれていることを感じるのだろう。
「っ………!」
唇をかむと、豊かな胸が惑わすように震える。
ラムリが片手で華奢な両手首を押さえ付けているために、隠したくても隠せない。
「……ラムリには見せたのに、オレはそんなに恥ずかしいんすか」
くすくすと微笑いながら胸を掴む。
そのまま弾力と質量を確かめるように捏ね始めると、濡れた瞳で自分とラムリを見上げてきた。