• テキストサイズ

【鬼滅の刃】ウタカタノ花~血戦編

第10章 愛、憎悪、殺意<壱>


(体制を崩しても尚耐える、何という強靭な頸!まだ攻撃が足りない!!)

汐の歌の効果が切れる前にと、悲鳴嶋は下から頸を挟み込むように斧を投げつけた。

(技が出ない!!背中の木か!?大量に私の血を吸って幹を伸ばしている。さらにはこの激痛による・・・体の強張!!赤く染まった刀のせいだ!!)

赤い刀。それに彼は見覚えがあった。
忌々しい、憎らしい、弟の縁壱。

遠い過去のあの日。巌勝は縁壱に技の継承をどうするか尋ねた。

『我らに匹敵する実力者がいない。呼吸術の継承が絶望的だ。極めた技が途絶えてしまうぞ』

すると縁壱は穏やかに答えた。

『兄上、私たちはそれ程大そうなものではない。長い長い人の歴史のほんの一欠片。私たちの才覚を凌ぐ者が、今この瞬間にも産声を上げている。彼らがまた、同じ場所までたどり着くだろう。』

縁壱はさも当然と言った様子で空を見上げた。

『何の心配もいらぬ。私たちは、いつでも安心して人生の幕を引けばよい』

その言葉が、巌勝にとってこれ以上ない程の侮蔑の言葉になろうとは露知らず。

『浮き立つような気持ちになりませぬか、兄上』

「オォラァアアア!!」

実弥が飛び出し悲鳴嶋の鉄球の上から刀を振り下ろし

「ダァアアア!!!」

汐が下から斧ごと刀を振り上げた。

その時、鉄同士がぶつかり合ったせいか、二人の刀と鉄球が赤く染まった。

「ぐあああ!」
「ああああ!」

二人は渾身の力で刀を振り、そしてついには黒死牟の頸を斬り落とすことに成功した。
/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp