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【進撃の巨人】月と青い鳥

第6章 私の秘密



「加奈子ちゃん今日もお疲れ様でした」

折り紙教室の先生は小学校の教員を昨年定年退職した折笠先生だ 60歳といってもまだまだ若々しくて元気な先生で

いつも教室が終わった後に児童館の事務所で事務員さんと私と一緒にお茶をして帰る

この日もダイアモンドの折り方のカラーコピーを持ってきて私に教えてくれながら 先生お手製の野菜やスパイスを使ったパウンドケーキでお茶をした


私の作るケーキは実は折笠先生のレシピだ




バイトも終わり16時くらいに児童館をでる いつもなら定期でバスに乗る

でも今日は天気もよくて風も気持ちいいし 家で待つ家族もいないから のんびりと歩いて帰る事にした


途中にある水神様の祀ってある大きな木に立ち寄る

この大木は根元が二股に別れていてそこから綺麗な湧水が流れている

今はあまり使われてはないけど上流から下流へと2段式の水槽があって上流で野菜を冷やしたり洗ったりして下流では洗濯をしていたらしい

たまに漬物とかの時期になると野菜を洗う人がいるから 上流の水槽ではしないけど 下流の水槽で夏の暑い時期は足湯のように足を冷たい水に付けて近所の子供達は遊んだりしている

自治会の皆で管理してるから掃除もされてるし 毎年水神様の祭りもあるから 子供達にも馴染みがあってみんな遊んだ後は綺麗にして帰る だからいつもこの大木の下は綺麗だった
それに木の下は日が当たらないから少しひんやりしてなかなか気持ちいいのだ


自治会が設置してるベンチに座りウォーキングで少し火照った体をクールダウンする


少し離れた水溜まりに小鳥が集り水を飲んでいた

それをぼんやり見ていたら 綺麗な青い鳥が1羽 目の前を飛んで私の足元に流れる水に1度足を付けては離れるを何度か繰り返す
最後にぽちゃんと水の中に入ったように見えて慌てて湧水を覗くと 留め方が緩かったのか万華鏡のネックレスが落ちて

そんなに深くないはずの湧水の底に深く沈んでいくのが見えた

「えっ ヤダ!」

石の隙間に吸い込まれてる!?

湧水に手を入れた瞬間 体が浮くような感覚がした それに足をつけてもふくらはぎの半分くらいしかなかったはずの川底に手は付かず私の体は吸い込まれていった





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