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【進撃の巨人】月と青い鳥

第3章 からだと心



リヴァイはいつもなら胸に抱き寄せてくれる 私は温もりと匂いに包まれて守られている安心感で気持ちが落ち着いていくのだけど


今は私が流した涙で冷えた頬にリヴァイの温かな頬が重なっていた

少し乱れているリヴァイの呼吸が私の耳元で聞こえるし 息が耳の裏にかかり肌が泡だつ… そのたびに体が震えてしまうのが彼に伝わるのが恥ずかしい


きっと私は耳とその裏の首が弱い…体の反応にどうしていいのか分からずに 震える体を持て余して リヴァイの背中に手を回してシャツを掴んだ



「カナコは俺の宝物だ…だから大切にしたい 誰にも触れてほしくねぇ」


顔を離したリヴァイは私の頬に触れて ファーランと同じように唇を指でなぞるように触れた


頭が痺れてリヴァイの目をそらせない

名前を呼ぼうと開いた口にリヴァイが指を入れるから 驚いて噛んでしまう

それなのにリヴァイは指を抜かずに私の舌に触れる


私は軽いパニックになっていた

中身は23歳だから リヴァイの行動の意味は分かる いつものスキンシップではない

少し荒い呼吸は私に欲情してるから…今は抱きしめるだけじゃない それ以上を望まれている

リヴァイも20歳だもんね 今の私の体はそれを受け入れられる…それに私も受け入れる事は嫌じゃない




「依存してるのは俺の方か…」



「えっ…」


抜いた指にリヴァイは口付けた



「クソみたいな世界だが カナコの傍にいるのは心地いいんだよ キラキラした物に溢れている世界から来たカナコは綺麗なんだ…」





「俺はカナコとずっと一緒にいてぇ…」


プロポーズのような言葉をくれたリヴァイの顔の方が私には言葉を失うほど綺麗に見えた



初めて私に向けられた男としての愛情に 私の頭はずっとパニック状態でもう涙は止まっている





こんなに真っ直ぐに愛情を伝える人だったんだ…



なんか意外だな…ん? そうでもないか…初めて逢った時から

『面倒をみてやる』『守ってやる』って安心できる言葉を言ってくれた…

そう言えば『月が綺麗ですね』の話の時も『カナコの世界は愛してるを伝えるのも面倒くせぇな』って言ってたなぁ…




背中に回していた手を離しリヴァイの頬を包むと リヴァイの瞳が一瞬だけ揺れた


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