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【進撃の巨人】月と青い鳥

第3章 からだと心



今でも朝起きて顔を洗ったら赤毛のウィッグをつける それから2人で朝の換気と掃除をする

体の成長と共に喘息の咳もほとんど出なくなったけど リヴァイは綺麗好きだから朝の掃除は日課になった


リヴァイがバケツと雑巾を片付けている間に私が軽い朝食を作る

今日の朝食は昨日の夕食のじゃがいものポタージュの残りとレタスとトマトとゆで玉子を挟んだサンドイッチとオレンジだ


リヴァイの仕事は危険な分稼ぎも良くなったし 私の繕い物の仕事も順調だから食費に回せるお金が増えて
最近は生野菜とか果物とかが食べれるくらいには贅沢できていた





向かいに座って紅茶を飲む姿をリヴァイを見る

4年前からちょっと変わった飲み方をしだした彼に聞いた事がある



「飲み難くくないの?」



私が初めてリヴァイにプレゼントしたティーカップは 4年前突然 取っ手がポロリと外れて固い石の床に落ちて割れた




「良品に見えても地下街へと流れてくる品なんて その程度のもんだよ」

ジルと取引をしている王都の商人はそれでもまだ「良心的な人」だと ジルはため息を吐いた



そんな事があってからリヴァイはティーカップの取っ手ではなくて縁を掴み紅茶を飲むようになった すごく飲み難くそうに見えるけど「問題ない」って言うんだよね…





「今日はジルの所に終わったのを届けに行くね」


「ジルの所だと どうせまたジルが離さねぇんだろ?」


以前はリヴァイが私の仕事の窓口だったけど自分の仕事で手が回らなくなり
今はジルの店が窓口になっている

だから1週間に1回はジルの店に依頼品の受け取りと完成品を渡しに行っていた

ジルは話好きだし私もジルの事は好きだから いつも店の狭いカウンターの奥にお邪魔して簡単な繕い物ならそこで仕事をしながら2人でおしゃべりをする


最近では簡単そうな依頼品をジルは別にまとめてくれるようになっていた
リヴァイはそれを知ってる

「そうだね…前みたいに遅くならないように帰るよ」


太陽も月も昇らない地下街にも いちを昼と夜の時間はあって 夜は家の明かりが消えるからそれなりに暗くなり治安も悪くなる

前に帰るのが遅くなった事があってリヴァイは心配してくれていた

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