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【進撃の巨人】月と青い鳥

第2章 新しい生活



今回は薄いピンクのスカートにデイジーステッチを6本取りの糸で
白と黄色を散りばめてスカートの裾から上に1/4あたりに刺繍を1周する というなかなか面倒な依頼だった


まぁ…外出禁止みたいなもんだから時間はあるぞ!頑張れ私!


依頼品のスカートを体に当て鏡に立ち刺繍のイメージをする花大きさや色の配置バランスを考えながら柔らかなスカートを揺らす


そんな私の姿を鏡ごしのリヴァイが地図から顔を上げて見ていた





。。。。。。。。。。






噂が消える間 男装をする と言ったのはカナコからだった

でも依頼品のスカートを見ている顔はなんだか寂しく見えた



※加奈子はフレアースカートの裾にひたすらデイジーの刺繍を2色バランスよく散りばめてする という面倒くさい依頼だなぁという顔だった※






宝物だと言って付けている万華鏡のネックレスや彼女の指先から作り出される折り紙や刺繍は キラキラしている



そんな綺麗な世界に産まれたカナコをこんなクソみたいな世界に俺が手を握ったせいで引き入れてしまった

それでも彼女は前向きでいつも自分に出来る事を一生懸命に頑張っている そして今日みたいに些細な事で幸せだと笑う

そんな姿を見てると少しだけこの地下街も悪くないと思う

いつの間にかカナコは俺の小さな宝物になっていた



「寝る時はいいんじゃねぇか…」


「なにが?」


鏡ごしのカナコが首を傾げる


「寝る時は俺が隣にいるから 普段のカナコで居ればいい…守ってやれる」


「うん…ありがと…」


カナコの切れ長の目が少し丸くなり持っていたスカートで顔を隠した
それからクルリと体の向きを変えてスカートを作業机に置いて 仕分けの続きを始めた


赤毛のウィッグのせいかランプの炎の灯りのせいかカナコの顔は赤くなっている気がした


なんか変な事を言ったのか?


今日で女の子はバイバイ と言ったのは聞こえていた だから俺が側で守れる 夜はありのままでいいと言っただけだったのに…


まぁ…カナコの居たニホンと壁内の価値観が違う事は今まで色々話をしてるから分かっている


俺の言葉がカナコの何かに響いたんだろうな…


なんで顔が赤いのか? なんて聞いても答えてはくれないだろうから俺は俺の仕事の事を考える事にした

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