第2章 新しい生活
久々の買い物にテンション上がりっぱなしだった私は家に帰りつくと途端にスイッチがOFFになりキッチンテーブルにうつ伏せボーっとなった
「お前…忙しいな」
飽きれ笑いをしたリヴァイは自分の買った紅茶をキッチンの棚に仕舞いながらお湯を沸かしている
私の紙袋はテーブルに置かれたままだったから怒られる前にと裁縫道具を出した
二重底になっている裁縫箱の下の段に刺繍糸と輪っかを入れる上の段には縫針とマチ針 糸切り鋏 縫糸を入れた
縫糸もやっと糸の細さの違うのが買えたから 生地や補修に合わせて糸を変える事が出来るから もう一段仕上がりが良くなるはずだ
仕事の道具箱なんて仕事のモチベーションも上がるなぁ
木製の裁縫箱は 仕事の依頼が増えたころにリヴァイが荷物を整理して空けてくれた棚にジルからの依頼されたブラウスと一緒にその棚に入れた
下着はベッドの下にある衣装箱代わりの木の箱にいれる 買ってきたこの世界の靴と今履いていた靴も脱いでベッドのしたに並べて サンダルに履き替えた
キッチンに行きお湯が沸くのを待っているリヴァイの横に立つ
「片付けはすんだか?」
「すんだよ」
そのまま腕を組み火の前に立つリヴァイに
「はい!」
後ろ手に隠した箱を差し出した
「こんな得体の知れない私の面倒を見てくれてありがとうございます…これ…ありがとうと これからもよろしくね のプレゼントです!」
反応が無いリヴァイを見ると いつもの鋭い三角形の三白眼が丸くなって 少し頬が色付いていた
よかった 喜んでくれてる
「開けていいか?」
「もちろん 早く見て!」
蓋を開けたリヴァイは中を見て目をキラキラさせた
ジルの店の棚にあったティーカップ
丸い形の白いカップだけど皿の縁に金色の線が装飾されていて カップの縁にも同じ金色の線がある シンプルな線だけど色と線の太さが絶妙で一目惚れした
「素敵でしょ?一目惚れしたの」
「あぁ…悪くねぇ… カナコが気に入ったんだろ 俺がもらっていいのか?」
「一目惚れしてリヴァイにプレゼントしたいって思ったんだから 使ってよ
プレゼントって大好きなんだ 喜んだ顔を見れて私も嬉しい」
「ありがとうな…」
やっとカップから目を離して微笑んだリヴァイは私を見た