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【HP】怪鳥の子

第59章 棘


 スネイプ先生は教室を見回した。

「二人のせいで、貴重な授業時間を減らした。さらに、ルーピン先生はこれまでどのような内容を教えていたのか、授業の記録を全く残していないのだ----」
「先生、これまでやったのは、ボガート、レッドキャップ、河童、グリンディローです。これからやるのは----」
「黙りなさい」

 一気に答えたハーマイオニーに、スネイプ先生は冷たく言い放った。

「教えて欲しいと言ったわけではない。私はただ、ルーピン先生のだらしなさを指摘しただけだ」
「ルーピン先生は、これまでの『闇の魔術に対する防衛術』の先生の中で一番良い先生です!」

 そう言ったのは、ディーン・トーマスだった。彼の勇敢な発言に教室中がざわめきつつも、彼を支持した。これにはミラも驚かされたが、いいぞ、と思った。

 しかし、その発言はスネイプ先生を一掃威嚇的にした。スネイプ先生は、ルーピン先生は著しく厳しさに欠ける事や、これまで学んできた授業を否定するようなことを言いながら、教科書を手に取った。

「我々が今日学ぶのは----」

 ミラはスネイプ先生の手元を見ていると、教科書の一番後ろまでページをめくっていることに気がついた。

「----ワーウルフ(人浪)である」
「でも、先生。私たちはまだワーウルフまでやる予定ではありません。ルーピン先生はヒンキーパンクをやる予定だと----」

 ついに我慢できなくなったハーマイオニーが発言した。

「ミス・グレンジャー」

 スネイプ先生の声は、恐ろしく静かだった。

「この授業は私が教えるのであって、君ではないはずだが。その私が、諸君に三九四ページを開くようにと言っているのだ----全員!今すぐだ!」

 不満を言う生徒もいる中、ミラは教科書の三九四ページを開いた。
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