第58章 切り裂かれた『太った婦人』
朝の三時ごろになると、ほとんどの生徒がやっと寝静まった。
ダンブルドア校長が学校の見回りを終えたのか、大広間へやって来てパーシーを呼び止めた。
パーシーは寝袋の間を巡回して、おしゃべりをやめさせていた。
二人の足音が聞こえ、ミラたちは急いで寝たふりをした。
「何か手がかりはありましたか、校長?」
パーシーが周りに聞こえないように、低い声で尋ねた。
「いや。ここは大丈夫かの?」
「異常ありません、校長」
ダンブルドア校長は、グリフィンドールの肖像画の通路には、臨時の者を見つけたことをパーシーに伝えた。
明日にはみんな、寮に帰れることが聞こえた。
パーシーが『太った婦人』のことを尋ねると、三階のアーガイルシャーの地図の絵に隠れていたところを見つけたようだ。落ち着いたらフィルチ管理人が婦人を修復させようと話しているところ、大広間の扉がまた開く音が聴こえ、足音がこちらへ向かってくるのが聴こえた。
「校長?」
スネイプ先生の声だった。ミラは目を閉じたまま、身じろぎもせずに聞き耳を立てた。
「四階は隈なく探しました。どこにもおりません。さらにフィルチが地下牢を探しましたが、そこにも何もなしです」
ダンブルドア校長はスネイプ先生に、天文台の塔やフクロウ小屋など、他の場所も調べたか聞くと、スネイプ先生はすべて探したが、見つからなかったと答えた。
「セブルス、ご苦労じゃった。私もブラックがいつまでもグズグズ残っているとは思ってはおらん」
「校長、ブラックがどうやって入ったか、何か思い当たることがおありですか?」
「セブルス、色々とあるが、どれもこれもみな有り得ないことでな」
「校長、先日の我々の会話を覚えておいででしょうな。確か----あー----学期が始まった時のことですが?」