第13章 封印
「「「リクオ様...」」」
よく見ると、蜘蛛の糸の要所にある柱の影には鴆と氷麗もいた
よかった、氷麗が無事で...
「つらら、お前もだぜ」
リクオが氷麗の方を見る
「は...はい。
あ、いえ。知りません!」
氷麗は照れていた
この戦いで何かあったのだろう
淡島と雨造がやいやいとリクオをからかっていた
「...姉貴」
『んー?』
「修行の間.....」
リクオが話そうとした時だった
ガラガラガラガラ
大きな音がした
「ヒッ...リクオ様、土蜘蛛がッ!!」
納豆小僧が叫ぶ
「...ひざをつかされたのは、"鵺"と戦って以来千年ぶりだぁ」
小妖怪達が死んでなかったのかと呟く
「"鵺"...その妖が、京の奴らの言ってる"宿願"ってやつか。」
リクオが土蜘蛛に問う
「そうだ。ワシァその"鵺"とまた闘りたくて闘りたくてしょーがねぇのよ...」
真っ二つに斬られた顔を引っ付けながら話す土蜘蛛
「ただ"鵺"ってのは得体の知れねぇもののふたつ名でな...ヤツは人としてはこう呼ばれた...千年前の京を支配した男
安倍晴明」
土蜘蛛の言葉に空気が凍ったような気がした
それもそうか、驚くよね
普通陰陽師って人間の味方だもんね
「安倍晴明...だと?」
「ど...どういうことや!!くわしくきかせぇ!!」
そう叫びながらゆらが秀元と共に式神に乗り走ってきた
「ゆら」
リクオが少し驚く
「奴良くん、今の話」
「ふむ...もしかしたら、とは思っとったけどな。
やっぱりそうか...」
ゆらの後ろで秀元は納得していた
「え!?」
ゆらは驚く
「安倍晴明の母親が"狐"って伝承を聞いたことない...?」
「そうなん!?」
「そう。
平安時代の伝説的陰陽師安倍晴明は、人の世を表からあやつり、百鬼夜行をあやつり使うた男や。」
『千年程前、信太の森にすむ妖狐が葛の葉という女に化け、安倍保名という武士と恋に落ち結ばれた。
そして生まれたのが安倍晴明.....有名な話だけど、本当とはね』
私がそう言うと全員が驚いた顔をしていた
秀元だけは、少し顔を強ばらせていた