第18章 決戦、看病、そして一夜
会話が一段落ついたところで、この後の予定を聞かれたので、シルバーくんのことを話した。
試合後にシルバーくんが高熱で倒れ、医務室で看病することになった件を相談すると、グリーンは始めは驚いていたものの、すぐに了承してくれた。
「わかった。お前も疲れてるだろうから、あんまり無理すんなよ?」
「ありがと。Nも一緒だし、交代しながら看病するよ」
用件を伝え終わり、電話を切ろうとした時だった。
「…なあ…」
小さな声で呼び止められる。
「なあに?」
「…お前、シルバーを……どう……」
声が小さいのに加え、こもっててほとんど聞き取れない。
「ごめん、よく聞こえなくて…最後の方なんて言った?」
そう聞くと、今度はマイクの音量を上げたみたいに、急に明るく快活な声になった。
「……シルバーが元気になったら、準決勝のお祝いにみんなで飯食いに行こうぜ!」
「やったー!シルバーくんとNに話しておく!」
「おう、よろしく頼む。じゃあオレはこの後レッドたちと特訓だから」
「わかった。がんばってね」
通話を終え、ふうとひと息。
グリーンと話したおかげで、ようやく準決勝の実感が湧いてきた。
遠かった幼馴染たちの背中。前はその姿すら見えなかったのに、今は道の向こう、はるか彼方に3人の後ろ姿が見えてきた。
ここまでの道のりは私ひとりでたどり着いたんじゃない。
シルバーくんとNがいてくれたから、私はいつも勇気を奮い立たせることができた。
もう少し、もう少しだけ手を伸ばせば3人に届くだろうか。
よし、と人知れず気合いを入れて小さく頷いてから、薬や食料を買って医務室へと足を急いだ。