第18章 決戦、看病、そして一夜
控え室へと続く通路を歩いている時も私の興奮は冷めやらず、感情のままに言葉をつらつらと並べていた。
「ルザミーネさん、なんて見目麗しいの…!あの美貌で子供ふたりいて…しかもグラジオくんもリーリエちゃんもべっぴんさん…!ポケモン勝負も華やかで迫力満点だし、家族みんなそれぞれ強さに個性もあって…!」
3人と握手した右手をまじまじと見つめれば、キラキラしたオーラのようなものが出ている気がする。たぶん気のせいだけど私には見える。
「フフ、ナナはトーナメント表が発表されてからずっと興奮していたね」
「もうね、感無量だよ」
はぁ〜と長めに息をつき、顔を天井へと向ける。
念願だったルザミーネさん達との一戦を終え、しかも結果は勝利。
「準…決勝…まさか、私たちが、ほんとに…」
実感が湧かなくて、手の震えが収まらない。
「来週の試合で次の対戦相手が決まるね。一緒に応援しに行こうか?」
「いいね!行こう行こう!」
WPM決勝トーナメントはパシオの目玉イベントなので、数週間にわたって試合が行われる。
流れとしては、まず数チームによるエキシビジョンマッチが前座として行われた後、最後に決勝トーナメントの試合が始まる。それを準々決勝、準決勝、決勝で毎週行うスケジュールだ。
今後の予定は、来週に決勝トーナメント第4試合である準々決勝、その翌週が私たちの準決勝戦だ。