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【DC】殺し屋と一緒。【安室透/降谷零】

第3章 雪と事件




「下の階から、でしたね」


昴さんの雰囲気が一瞬で変わる。
いつもの穏やかな顔が消え、鋭い眼光が階下の方角に向けられた。


「ハルさん、私の後ろから離れないでください」


低い声で言われ、私は小さく頷くことしかできない。
部屋を飛び出すと、すでに廊下にはコナンくんや蘭ちゃんたちが集まっていた。
悲鳴が聞こえたのは、1階の奥にある従業員用の控室。


「開かないわ……! 中から鍵がかかってる!」


恐怖で顔を強ばらせた従業員の女性が、ドアノブをガチャガチャと揺らしている。


「どいてください!」


毛利さんが勢いよくドアを蹴り破ると―
部屋の奥、デスクの上に突っ伏している男の姿があった。
背中には、深く突き刺さったナイフ。
白いシャツが、赤黒い血で染まっていく。


「きゃあぁぁぁっ!」

蘭ちゃんと園子ちゃんの悲鳴が響き渡る。

「みんな、入っちゃダメだ!」


コナンくんが叫び、現場を鋭い目で見つめる。
死んでいたのは、このペンションのオーナーの弟さんだった。


(…わ、死体だ。)


私の頭は冷静で、目の前に広がる殺人現場から目を離さずにいた。


吹雪で外との往来は完全に遮断されている。
つまり、犯人はこのペンションの中にいる誰か――。


館内が激しい動揺と恐怖に包まれる中、コナンくんやおじさんが状況を確認し始める。


「警察が到着するまで、誰もこの部屋に近づかないでください!」


そう仕切るコナンくんの声を遠くに聞きながら、私は背中に嫌な汗をかいていた。


(犯人が、この中に……?)


怖くなって、思わず隣に立つ昴さんの袖をキュッと掴んでしまう。


昴さんは私の手に自分の手を重ね、安心させるように優しく握り返してくれた。
その時だった。


重い足音とともに、奥の通路から一人の男が歩いてきた。
従業員用のエプロンを身につけた、見覚えのあるシルエット。
不意にその男が顔を上げ――私と視線がぶつかった。


「……っ!?」


息が止まる。
金髪に、浅黒い肌。
冷ややかで、射抜くような鋭い紫紺の瞳。


そこに立っていたのは、降谷、零、だった。
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