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永遠の恋〜信長の寵妃【イケメン戦国】

第118章 青い花の秘密


翌朝、朝日が障子越しに射し込み、室内が次第に明るくなっていく中で朱里はゆっくりと瞼を開けた。
ふと隣を見ると、珍しく信長はまだ眠っていた。
布団の中で身動ぐと、何となく身体が重怠い。昨夜の熱を思い出して頬がじわりと熱くなった。

信長を起こさぬよう、そっと布団を抜け出して先に身支度を整えようと鏡台の前へと向かう。

「……っ」

鏡を覗き込んだ瞬間、思わず息を呑む。

うなじの少し下あたり、白い肌に鮮やかな赤が主張していた。
慌てて着物の襟を合わせてみるが、計算したかのように隠せない位置にある。どこからどう見ても、はっきりと吸い跡だと分かる赤い証。

「信長様……」

激しい独占欲を露わに所有の証を刻まれた昨夜の情事を思い出し、かぁっと顔に熱が集まる。
嬉しいような恥ずかしいような複雑な感情が入り混じったまま、鏡を見ながら指先でそっと触れようとした、その時だった。

「御館様、おはようございます」

襖の向こうから聞き慣れた声がして、驚きで肩がびくりと跳ねた。

「ひ、秀吉さん!?」

「朱里か、おはよう。早いな。御館様ももう起きておられるか?」

声の主は秀吉だった。朝の報告を兼ねて秀吉が毎朝迎えに来るのは日課だが、今朝はいつもの時間より早いようだ。

「の、信長様はまだ…」

襖越しに答えながら、慌てて襟元を整えるが…完全に見えている。
髪を前に垂らしたり、引っ張ったりしてみても…隠し切れない。

(ど、どうしよう…お、白粉は…白粉で何とか誤魔化し…)

「朱里、入ってもいいか?」

「ええっ…ちょ、ちょっと待って…」

今にも襖が開いて秀吉が入ってきそうな気配に、鏡台の前でおろおろしていると…

「構わん。入れ、秀吉」

いつの間に起きていたのだろう。白い夜着姿のままの信長が背後に立っていた。少し肌けた胸元を、気にする様子もなく堂々と晒している。

「信長様!?」

驚いている間もなく襖がすっと開き、秀吉が顔を見せる。

「おはようございます。御館様」

「今朝は早いな。何事かあったか?」

「はっ、堺から急ぎの文が届きましたのでお目通しいただきたく」

「うむ」

秀吉は室内に足を踏み入れると、信長の御前へとにじり寄って恭しく文を捧げる。
その場に立ったまま文を広げる信長と傍近くに控える秀吉の間に挟まれて、朱里は小さく身を縮こまらせる。


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