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永遠の恋〜信長の寵妃【イケメン戦国】

第118章 青い花の秘密


「…まだ怒っておるのか?」

昼間の威厳はどこへ行ったのか、信長は困ったように眉を顰める。

「……知りません」

背後から伸びて来た手をさらりとかわして、朱里は信長をキッと睨んでみせる。先程から同じようなやり取りを繰り返しては、信長の手が伸びてくるたびに身をかわしていた。

「では、何故逃げる?」

「逃げていません」

そう言いながらも、朱里は信長から視線を逸らし、さり気なく距離を取る。逃げていないと言ったそばから顔を背ける朱里に、信長は呆れたように息を吐いた。

「今宵は随分と機嫌が悪いな」

「誰のせいだと…」

まるで他人事のように呟く信長に朱里は恨めしそうな目を向ける。

「知らんな」

信長は朱里の視線をしれっとかわして嘯くと、一瞬の隙を突いて腕を捕らえて引き寄せる。

「っ、あっ……」

胸元へ引き寄せられ、ぎゅっと抱き締められる。湯上がりの身体から匂い立つ男の色気に当てられて、朱里の身体もかぁっと熱くなった。

「っ…離して…」

本気で怒っているわけではなかった。ただ、昼間のことを思い出すと気恥ずかしくて仕方がなかったのだ。
執務室では家臣達の前で膝枕をさせられ、博多の商人との謁見の場では抱き寄せられ、頬にではあるが人前で口付けられた。
嫌ではなかったが、何とも気まずく気恥ずかしかった。
信長が周囲の視線など気にする素振りも見せず、寧ろわざと見せつけるかのようだったのが、どうにも腑に落ちないのだ。

「……信長様は…意地悪です」

信長の逞しい胸元に顔を押し付け、小さく呟く。

「今更だな」

頭の上で、信長が愉快そうに笑う。離さぬと言わんばかりに、抱き締める腕に力が籠る。

「少しは加減というものを…」

「貴様、俺に加減ができると本気で思っているのか?」

「ええっ……」

開き直ったかのように堂々と言い返されてはどうしようもない。二の句が告げられず思わず口を噤んでしまった朱里に、信長は不意打ちのように口付ける。

「っ、んんっっ!?」

ーちゅうぅ…ちゅっ、ちゅぷっ…

「んっ…はっ…あっ…」

深く貪るような濃厚な口付けは身体の芯まで痺れさせて、唇が離れる頃にはくったりと力が抜けてしまい、信長の胸に縋っていた。

「っ、んっ…信長さま…」

潤んだ瞳で見上げると、満足そうに口角を上げる信長と目が合った。

「……ずるい」


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