第115章 *閑話カームデイ16 〜リドル~*
リドル『君の中にいる黒兎が君の心の声だと言って、怒涛のように恨み言を叫んでいたよ。あれは..本当に君の声なのかい?』
『...』
リドル『無言は肯定と受け取るよ。でもそうか..あれが君のボクに対する感情なんだね』
『ごめんなさい..怒らないで』
リドル『怒らないよ。ただ思った以上に激しい感情をぶつけられて驚いただけだ。たくさん話をしてきたけれど、ボクはまだ君の僅かな部分しか知らなかったんだね』
『でも、私..私...っ』
リドル『君が嘆く必要はないよ。その..ボクも憤る時は似たようなものだろう?
さあ、もう泣くのはおよし。君に泣かれると、正直どうしていいか分からないんだ。こういう時、どう慰めればいいか..』
『ぐすっ、ぐすっ.....ぎゅ、して』
リドル『わ、分かったよ。これでいいかい?』
『ん..』
自分と似た小柄であるはずのレイラの体は細く小さく震えていて、必死にしがみついてくる様はまるで幼い子供のようで庇護欲を強く唆らせる。
抱く力を強めて髪に頬を寄せると、ふわっと香る花の匂いにリドルは心地よさにとろりと目が穏やかに緩ませた
リドル『はぁ..やっと君と話が出来た。何度もこうして話して、抱きしめたいと思っていたのに、君のところの門番は顔を見せることも許さないし、エースとデュースも全く手を貸してはくれなかった』
『(2人も守ってくれてたんだ..)』
リドル『最初はここまで阻まれる事の意味が理解できなくて、焦り苛立って半ば自棄になっていた..でも、エースに叱咤されてからボクなりに考えたんだ』
さらりと乱れた横髪を直し、艷やかな黒髪を指に絡ませながら頬に流れた涙の後を拭う
リドル『いくら黒兎は厄災をもたらすと幼い頃から教え込まれていても、その者を指して罵倒や侮辱をしていいわけじゃない。ましてやボクの放った言葉は君の生を否定するものもあった。それはどんな理由があろうと許されるものじゃない』
『リドルさん..』
リドル『酷いことを言って、すまなかった。
ううん、ごめんなさい』