第115章 *閑話カームデイ16 〜リドル~*
『っ、ぅ、ぅっ、ぅぇぇぇぇぇっ...!!』
リドル『す、すまない。でも話も聞かずに逃げ出す君も、』
『ご、めんなさ..っ!ぅぇぇっ..!!わたしっ、ひっく、リドルさんに、ひ、どいこと..っ』
リドル『それは君の中にいるあの黒兎がしたことで、君のせいでは..』
『ちがう、ちがうの..ぐすっ..ノアは私の、黒兎の力だから..私が、ひどいことした。ごめんなさい、ごめんなさい..』
リドル『ーーボクの方こそ、すまない』
『ぇ?』
リドル『夢に浸り情けない姿を晒していたボクを、君たちは必死に戦いながら目醒めさせてくれたのに、あの時のように心無い言葉をまた君に浴びせた。
許されない事だというのは分かっているよ。尊厳を傷つけ心身も傷つけたんだから』
『リドルさんは、私のことまだ..』
リドル『レオナ先輩に言われたんだ。本当はまだ黒兎への憎悪や偏見が残っているんだろ、って。
恥を忍んで言うよ。確かにボクはまだ黒兎が世界に厄災を招く存在で、醜悪な化け物だというお母様からの教えは正しいと思っている』
その言葉にギュッと唇を噛み締め顔が苦痛に歪む。夢の中だけでなく、現実でも彼の偏見がまだ残っていることが胸の奥を針で刺すような痛みを与える
リドル『日々を重ねて君が愛おしい存在になっても、幼少の頃から教え込まれそれが真実だと疑わずに生きてきたボクには、時折君があの黒兎であることを思い出して胸に黒い感情が溢れそうになる。
いくら上から赤に塗り重ねても、白い薔薇は白であるように..』
『...もう私と仲良くしないで』
リドル『え』
『だって、私が側にいたら黒兎のこと思い出しちゃう。そしたらまた、嫌われる。だったらもう仲良くしないでお話もしないのが、』
リドル『ーー嫌だ』
『いや?』
リドル『自分でも我儘だとは分かってる。きっとこれからもどこかで君(黒兎)への偏見を思い出し憎らしく思うだろう。だけどボクは君とこれからも話をしたい..一緒にいたいんだ』
『...』