第115章 *閑話カームデイ16 〜リドル~*
ーーオンボロ寮前にて
その一言は真冬の空のように冷たいものだった
ユウ『却下。お引取りを』
リドル『....』
マレウスの一件の後、レイラの魔力汚染が発覚して数日。いつも通りの日常が送られようとしていた矢先、まだ登校するには早いこの時間にリドルはオンボロ寮を訪れていた
しかし、その雰囲気はお世辞にも良いものとは言えず、ユウの言葉の抑揚のなさに、片手に持った白い小箱がカタリと小さく音を立てた
リドル『....レイラに会わせてほしい。少しの間だけでいい。どうか、頼む...』
ユウ『だから却下だって言ってるじゃないですか。しつこいですよ』
リドル『っ...』
いつものユウからは想像できないほど低い声色でリドルを上から睨みつける。その怒りに満ちた瞳には流石のリドルも自然と後退りするほど迫力のあるものだった
ユウ『そういうの持ってこられても受け取りませんよ。あの子は先輩と話す気はないので、どうぞお引取りを』
リトル『...また日を改めて伺うよ』
ユウ『何度来られても僕の言葉は変わらない。この寮の監督生として、貴方にあの子は会わせる気はありません』
リドル『ーー失礼する』
オンボロ寮・談話室
『ユウ...』
グリム『リドルのやつ、また今日も来たのか?何回も追い返されてるってのに、毎日毎日飽きもせずによく来るんだゾ』
ユウ『ほんとにしつこいなぁ..しかも毎度菓子折り持ってきて釣ろうとしてくるし』
大きなため息をついてソファーに座り一気に脱力する。チラリと壁掛け時計を見ながら、まだ登校にはまだ時間があるなとぼんやり考えていると、隣に座るレイラが申し訳無さそうに手を握ってくる
『ユウ、ごめんね。私の代わりに..』
ユウ『いいんだよ。それに、もしレイラが話すつもりだったとしても、僕は許さなかったからね』
『...リドルさん、また来るかな?』
ユウ『来ても追い返すだけだよ。レイラも今はお話したくないんでしょ?』