第113章 *閑話カームデイ14 ~ルーク~* 注:裏表現
手を取り立ち上がるとドアへと向かい歩き出す。なんてことない別れの時間のはず、だというのに急に物悲しさと寂しさが込み上げる
寮に帰ればユウもグリムもゴーストたちもいる
一人にはならないはずなのに、愛する人たちが待っているはずなのに、その足取りは重くゆっくりとしていた
『(まだ..側にいたい)』
ドクン
『!...ぁぅ』
ルーク『どうかしたのかい?』
立ち止まったレイラに振り向き顔を覗き込むと、その顔色が僅かに悪くなっていることに持ち前の観察眼ですぐに気づいた
ルーク『顔が少し青いね。どこか体調が悪くなってしまったかい?』
『ぇ、ぁ、ううん、なんでも....』
言いかけてその言葉を飲み込んだ。"気持ちを曝け出してほしい"と願った彼の言葉がリフレインし、戸惑いながらも意を決して顔を上げる
『胸の音が、ドクンって..ちょっとやな音がしたの。体の奥にぐるぐる重いのがいて....』
ルーク『レイラくん?』
『ルクさんが...ほしい』
ルーク『!?』
深紅の瞳に熱が灯る。繋いでいる手に力が込められ、ルークの胸に飛び込むと背伸びをして顔を近づける
『ルクさん、もう一回キス、したい』
ルーク『..喜んで』
小さなレイラに合わせて身を屈めると深く唇を合わせる。薄く開いた隙間から舌を滑らせると、ぴくっと肩が跳ね閉じた瞼の上で長い睫毛がふるりと震えた
『ん、ちゅ..ふ、んぅっ..』
ルーク『(とても嬉しいけれど一体どうして?まさか..)』
『ん、ん...っは..ぁ、んんっ..!』
一つの仮定が頭をよぎり、ルークは魔力を込めて小さな舌を絡め取る。その瞬間、閉じていた瞳が顔を出しその色が僅かに鮮やかさを見せた
一方レイラは突然の魔力供給に背筋が震え、同時に体中に温かいものが流れ込んでくるのが分かった。それは闇に落ちた自分を助けに来てくれたシルバーにキスされた時と同じ感覚
微量であるが与えられた魔力を受けて、奥底に渦巻く得体の知れないものが少しだけその動きを緩める。自分が今、魔力を求めていることに気づいくとルークの首に腕を回し深く求める