銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第19章 女子会とランク戦
ヘラヘラ笑っているといきなり大声を出されて海影はビクつく。まさか怒鳴られるなんて思ってなかったからだ。恐る恐る城戸に視線を向けると、無表情だったが自然とわかった。
サイドエフェクトを使わなくてもわかる。この人は怒ってるんじゃない。後悔しているんだ。
「全く。本当にお前たちは勝手ばかりだ。言うことは聞かない。報告連絡相談もしない。どう育ったらこんな子供が出来上がるんだ。」
呆れたようにそう言うと城戸はポケットから足枷を取り出し、海影の右足首につけて、手錠を外す。
「これはお前を信じてつけたものだ。ボーダー本部の中だけなら好きに移動していい。GPSがついてる。許可なく外に出たらA級隊員に知らせが行くことになる。逃げればまたこの部屋で監禁だ。言っていることは分かるな?」
『逃げませんよ。命令がない限り。新型も持ってませんし。』
「そうか………」
『はい…………』
【…………】
お互い会話がなく、気まずい空気が流れる。
なにか話題を振るべきだろうか?と考えているとまた懐をあさり、黒い眼帯を取り出した。
「他の隊員にその目を見られる訳には行かないからな。」
『何から何までありがとうございます………』
「それから………」
『?』
城戸は少し迷ったような表情を浮かべるが直ぐに真面目な顔をして問いかけてきた。
「朝食は済ませているのかね。」
『いえ。さっき起きたばかりなのでまだですが………』
「実は私もまだだ。よければ一緒に摂らないか?」
『………お言葉に甘えて。』
城戸は手馴れたように海影を車椅子に乗せると傷に触らないようにゆっくり進める。
『手馴れてますね。でも今は赤月を起動させているので歩けますよ?』
「もしもの時があった時を考えての車椅子だ。ブラックトリガーは未知な部分が多い。もし仮にトリガーがオフになった時が危険だ。ノーマルトリガーが届くまでは我慢しなさい。」
『はーい。』
ラウンジに着くと、城戸は海影を椅子に座らせ、数個のバターロールと珈琲2つを持って帰ってきた。