第1章 君の中に墜ちる
「あ、ありがとうございます…嘘みたいに体が楽です…!」
「そうか」
「でもっ…大倶利伽羅は辛くないですか?手入れしたとはいえ大倶利伽羅だってあんなに怪我して、」
「平気だ。あんたがしっかりと手入れを施してくれたお陰で俺は万全の状態だ………それより、あんたさっき何か勘違いしていたな」
大倶利伽羅の言葉を受け、さっきまで今ここで抱かれるのかと勝手に勘違いしていたことを思い出してしまい、面白いほどに一気に体が火照った。
「や、そ、それは…」
「何が困るんだ」
「…っ」
まるでからかうような彼の問いかけに、かあっと顔にも熱が集まる。恥ずかしすぎて大倶利伽羅の顔を見れない。
だってだって!あんなこと言われて濃厚なキスされたら誰だって勘違いするに決まってる。
大倶利伽羅のバカ…いじわる!
心の中で悪態をついた。
…というか、キスされてからずっと顔が近いままだ。慣れない距離感に心臓が痛いくらいに脈打っている。
恥ずかしい…
恥ずかしすぎる…
それに、近すぎてどこを見たらいいのかもわからない…
そんな中、俯いて顔を上げられないでいる私の頬に、大倶利伽羅の手がそっと添えられたと思ったら、流れるような手付きで顎を掬われた。