第1章 君の中に墜ちる
俺のものにって、ここで?今?
決して嫌じゃないけど、とにかくお風呂に入りたい。さっきまで時間遡行軍に襲撃されて、砂だらけになりながら走り回って、結界張ったり手入れしたりと汗だくだったのだ。
それに今日だけで色んな事がありすぎて、急な展開に頭がとてもじゃないけどついていけない。
あっという間にあの夜のような深いキスをされ、体を強張らせて大倶利伽羅の学ランをギュッと握りしめていたら、絡めとられていた舌が解かれて唇も離れていった。
大倶利伽羅の、綺麗な金の瞳がこちらをじっと見つめている。
「あ、あの…ま、待って下さい……流石に今は…困ります…」
尻すぼみな私の言葉に大倶利伽羅は特に表情を変えることなく応える。
「力を分け与えた」
「……ぇ……は、…はい?」
「力を…霊力を使い過ぎて体が怠かっただろう。これで楽になったはずだ」
「ちから…を…?」
予想外の言葉に目を瞬く。
…そう言われたら、さっきまであった倦怠感がなくなっている。何これ…こんなことまで出来ちゃうの?もしかしたら、枯渇している時に助けてもらった大倶利伽羅だから、一度契った仲だから?こんなことが可能なのだろうか…?
凄い。
体が軽い。
疲れが一つも残っていない。