第1章 君の中に墜ちる
拒絶されていたのではなかった
嫌われていたのではなかった
告白した時に遠ざけられたのが、まさかそんな理由だったなんて。
どうして気づかなかったのだろう…
大倶利伽羅は、いつだって私の事を考えてくれていたのに。
ああ…やっぱり、私は大倶利伽羅が好きだ…
自分の気持ちを再認識して感情が溢れ出そうになる。
「……確かに大倶利伽羅の言う通りなのかもしれない。でも…私は大倶利伽羅にこの命も…あなたを好きな気持ちも、色んなものを貰いました。何も残してやれないなんて、そんなことない。そんな風に、言わないで…」
「……」
「幸せの形は人それぞれです…私は…大倶利伽羅が好き…大倶利伽羅と一緒にいたい。それが私の幸せなの……こうやって抱き締められるのも、全部、全部大倶利伽羅がいい…大倶利伽羅じゃないと、嫌です」
泣きながらそう言うと、大倶利伽羅は壊れ物におそるおそる触れるような手つきで私の頬に伝う涙を拭い、濡れている頬に唇を寄せた。
頬に伝わる唇の温もりが愛おしくて、涙を止まらなくさせる。
すると「泣くな」と声が聞こえて、俯いていた顔を上げると、大倶利伽羅が私をじっと見つめていた。