第1章 君の中に墜ちる
【#6 心の触れ合い】
「気が付いたか…」
再度意識が浮上して、不意に聞こえた声に目線を彷徨わせると、そこには大倶利伽羅が、私の布団の傍らに座っていた。
「大倶利伽羅、ど、して…」
「不動にあんたの側に付いてやっていてくれと頼まれた」
「不動、が…?」
主、頑張れよ、と不動が背中を押してくれているような気がした。
何やら温もりを感じると思ったら、大倶利伽羅が私の左手を握ってくれている。
「お、おくりか、…良かった…無事で…」
以前、うなされていた時に感じた優しい温もりがそこにあり、安堵の涙が零れる。すると、大倶利伽羅が悲痛な表情をしながら私の手をぎゅうっと強く握った。
「あんたは無理をしすぎだ」
大倶利伽羅だって
大倶利伽羅だって無理をしていたじゃない…
手入れ部屋に向かう途中で私達を逃がしてくれたときは、身を引きちぎられる思いだった。もう会えないんじゃないかと気が気じゃなかった。
その上、重傷を負いながらも最後まで遡行軍と戦って、手入れだって皆を優先して…
血塗れの大倶利伽羅が鶴丸の肩にもたれ掛かるようにして運ばれてきて、意識を失う直前に虚ろな目で私を見た後に「無事か…」と言い動かなくなった時、私がどんな思いで手入れをしたと…