第1章 君の中に墜ちる
首に掛けられている大倶利伽羅のネックレスをギュッと握りしめていると、不動が唐突に「後でちゃんと伝えろよ」と私に言った。
「え…な、にを…?」
何のことかわからなくて聞き返すと、不動は少し困ったような、照れたような表情をする。どうしてそんな表情をするのか私にはわからず、暫し目を瞬いていると、不動は視線を私の手の中にあるネックレスに向けた。
「……好きなんだろ?」
今度は私をじっと見つめる。
人は危機に瀕すると、思っていることがそのまま、なりふり構わず態度に出てしまうという。
大倶利伽羅と別れるときの私の言動…そして今もネックレスを握りしめながら彼のことを考えていた。
「えっと……」
何とか誤魔化せないものかと思案するも、じっと見つめられる不動の視線の強さからこれは逃げられない…バレている…そう確信した。
観念して告白した時のことを思い出しながらゆっくりと口を開く。
「本当不動には敵わないね……うん…不動の言う通り好き、なんだ……でも、ね…もう振られてるの…私のこの気持ちはね、勘違いだって言われちゃった」
不動は一瞬驚いた顔をするも考察するように眉を寄せた。
「俺は、どうして大倶利伽羅がそう言ったのかは分からないが…主はそれで納得したのか?」
「納得…?…はしてない、かな…?でもその後すぐにこんなことになっちゃって、それどころじゃなくなっちゃった」
「だったらもう一度話すべきだ」