第1章 君の中に墜ちる
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ふ、と意識が浮上する。
木目柄の天井が視界一杯に広がっていて、辺りを見回すとそこは本丸の一室だった。
どうやら、手入れ部屋の結界を張った後、怒濤のように運ばれてくる刀剣達の手入れを終わらせてからいつの間にか意識を失ってしまったようだった。
「主!気が付いたのか!?…良かった!」
目が覚めた私に、不動は必死の形相でこちらを覗き込んで声を上げる。
まだ少し朦朧とする頭で窓の外を見ると、もう真っ暗になっていた。身を起こそうとすると不動が背中に手を添えて支えてくれた。
「ありがとう、不動…皆は…」
「大丈夫だ、主が手入れしてくれたお陰で皆無事だ。動けるやつは片付けたりしてる。手入れ部屋でまだ眠っているやつもいるけど時期に目を覚ますから心配ない」
「そう……良かった…本当に良かった…」
時間遡行軍はのちに緊急帰還した残りの部隊も合流した後、無事に鎮圧することができた。
遠征部隊到着後、程なくして遡行軍残党によりゲートが破壊され、政府からの救援部隊は望めなかった。そんな中で正直あれだけの敵を鎮圧できたこと自体が奇跡に近い。
重傷者は沢山出た、本丸の被害も相当だ。
だけど、皆がいれば何度だって一からやり直せる。
結局私は皆に助けられてばかりだったけど…誰一人として失わずに済んだ。