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繋がる想い、紡ぐ言葉/刀剣乱舞

第1章 君の中に墜ちる


 不動が私の手をギュッと強く握りしめた。


「主……俺が…絶対に主を守ってみせるから…」


 そこには不動の何かを決意したような顔があった。こんな絶望的な状況でも決して諦めていない堂々たる姿勢に、一瞬でも諦めかけた自分が情けなくて涙が滲む。だけど泣いている場合じゃない、今自分に何が出来るのかを考えるんだ。


 何としてでも生きる…
 皆を守りたい…
 そう決意してこの戦いに挑んだはずだ。


 呼吸を整えながら不動の手と、胸に抱いている刀の秋田を強く握りしめた。

 援軍が来るまで持ち堪えることが出来ればなんとかなる。そんな思いで残っている全ての霊力で守りの結界を張ろうと、その力を開放仕掛けた正にその時。

 今にもこちらに飛びかかろうとしていた目の前の打刀や太刀が一気に6体近く吹っ飛び、耳をつんざくような遡行軍の悲鳴が鼓膜を突き抜けた。



 一瞬何が起こったのかわからなかった…






「不動…ここまで良く持ち堪えた…」


 わけが分からず頭が混乱していたけど、確かに聞こえたその声に胸の奥が締め付けられる。


 倒れ、灰になっていく遡行軍の合間を縫って、ゆっくりとこちらに向かってくる鬼の形相をした大倶利伽羅の手に握られている刀が、彼の怒りを反映したかのようにギラギラと輝いていた。


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