第1章 君の中に墜ちる
どうか破壊されていませんように、そう祈りながら立ち上がり前に進もうとすると、思った以上に霊力を使ったようで足がもたついた。
この足が動かなくなる前に、とふらつく足を叱咤し手入れ部屋に向かって走り出す。余計なことを考えると立ち止まってしまいそうだった。
すると不動の他に、燭台切・長谷部・太鼓鐘が手入れ部屋まで援護すると言って私の後に続く。
次々に出くわす遡行軍を倒しながら一歩一歩確実に手入れ部屋に歩みを進めていた。
だけど──
一番最初に長谷部が…
「くっ…!ここは俺が食い止める!主を必ず守りきれ!」
「大丈夫ですよ。俺は貴方の刀ですから」
次に燭台切…
「残念だね、君の相手は僕だ。あんずちゃんには指一本触れさせないよ」
「長谷部くんにばっかりいい格好させられないからね!」
そして太鼓鐘…
「いくぜいくぜいくぜ!絶対にここは通さねえ!」
「主を頼むぜ不動!大丈夫だって主!みっちゃん達と必ず戻るから心配すんな!」
私を四方から守るようにして一緒に手入れ部屋に向かっていた彼らだったけど、道中で次々と襲ってくる遡行軍に、一人、また一人と私を逃がすためにその場に残っていった。