第1章 君の中に墜ちる
【#5 本丸襲撃】
本丸の結界が破られた――
破られた結界の裂け目から次々と降り立つ無数の敵。その数にぞっと青ざめ身震いする。
轟く咆哮。鼓膜を突き破るような咆哮が体の内側まで響くようであまりにも恐ろしく、足が竦み大倶利伽羅の腕にしがみついた。
「主!そこにいるのか!」
私を呼ぶ声がして振り向くと、不動がもの凄い早さでこちらに向かってきているのが見えた。
あっという間の機動で私の傍に辿り着いた不動に、大倶利伽羅は「こいつを頼む」と私を託しその場を走り去る。
母屋の方に向かっていく彼の姿を見て、戦いの準備をしてくるのだと悟った。
何せ畑当番後の彼は帯刀もしていなく、服装も内番のジャージだったから。
「襲撃だ!!」
「敵襲だ!」
「奇襲だッ!!」
本丸にいる刀剣全員が、血相を変え戦闘服に身を包み、次々に刀を手に表へと飛び出していく。
幸いにもこの本丸最強部隊である第一部隊とそれに続く第二部隊が本丸に待機していた。どちらも極めた刀剣の部隊である。それに加え、非番で残っている刀剣も極めていないとはいえ十分な練度だった。
霊力が低いといっても、伊達に丸々4年審神者をしていたわけではない。私の刀剣達は素晴らしく成長していた。