第1章 君の中に墜ちる
「想い刀なんていない…こんのすけは、成功するかどうかもわからないのに試しに私と寝てくださいって命令しろって言うの?自分が審神者続けたいからって?そんな事…言えるはずないじゃない…」
「ですがあんず様…半月、半月のうちによく考えた上で決断して頂けませんか。どんな方法にせよ、希望があるのに私はあんず様をみすみす死なせるなんてことしたくはないのです。
あんず様の言い分は百も承知です。ですがどうか…どうか、私の気持ちを汲んではくれませんか…あんず様を想う気持ちは刀剣男士様とて私と同じはずです」
私の手をとり、大粒の涙を流しながらこんのすけが私に懇願する。こんなに取り乱しているこんのすけは初めて見た。
こんのすけは右も左もわからない頃からずっと私を支えてくれていた。初期刀同様に丸4年の間ずっと苦楽を共にしてきたかけがえのない仲間。
そんなこんのすけが涙を流して私に請うのだ。何度も何度も…
「温かい、温かい手です…この優しくて温かい手が冷たくなってしまう日が来るなんて私には耐えられません。こんな頼みをしてはいけないのは分かっております。ですがどうか…この管狐の最初で最後のお願いを聞いてはくれませんか…う、うっ…」