第1章 君の中に墜ちる
【#3 二人の距離】
眩しい光で目が覚めた。
いつの間にか夜が明けているのか、空には既に朝日が昇っているようだった。
ゆっくりと上体を起こすと、大倶利伽羅は既に部屋にはいなく、少しひんやりとした空気が肌を掠めた。
もしかしたら昨晩のことは夢だったんでは?そう思ったけど、一糸纏わぬ姿で寝ていたこと、やけに感じる身体の怠さ、何よりも股座の痛みが夢ではない何よりの証拠だった。
怠い身体を引きずるように広間に行くと、特に変わった様子はなく、刀剣達が談笑しながら朝餉を食べているいつもの光景があった。こちらに気付いた刀剣が「おはよう!」と声をかけてくれる。
いつも通りの朝にホッとするも、大倶利伽羅だけは違った。
その日以来、大倶利伽羅は私の近くに、私の目の届くところに必ず身を置くようになった。側にはいるが言葉を交わす訳ではない。きっと彼の神気が私に適合するか否かを見極める為なんだろうと思う。
そして体を繋げたその日を境に、私の体は高熱ほどでもないがそれなりの熱が出ていた。勿論その前にもあった酷い倦怠感や他の症状も続いているが、皆に悟られないようにこれまで通り執務室に籠もってなんとかやり過ごしている。