第3章 儚く切ない記憶の中で《後編》
夕餉の時に見掛けた鶴丸さんが何故か元気がないように見えた。
それはきっと…私が原因なのだろう。私がいつまで経っても彼とのことを思い出せないから…いい加減疲れたのかもしれない。嫌気が差してきたのかも知れない。
これからのこと、私の気持ちも含めて鶴丸さんにきちんと伝えるべきなんだ。でないとずっと前に進めない気がする…
そう思った私は、鶴丸さんに話がしたいと伝え彼が部屋に来てくれるのを待った。
約束の時間より少し遅れてきた鶴丸さんは思いのほか深刻な顔をしていた。深刻というより、何か思い詰めているような、そんな表情だった。
「鶴丸さん?どうかし、」
何かあったのかと聞こうとした矢先、鶴丸さんは私の手を強引に掴んで寝具の上に押し倒した。
「……ッ!!」
両手を布団に縫い留められて強引に唇を寄せられる。
強引という言葉では表せない、怒りに似た感情を乱暴にぶつけられているようで恐怖を覚えた。
「や、めてっ……いや」
いつもの鶴丸さんとはかけ離れた様子がただただ怖くて、彼を目一杯拒み、身体全てでその場から逃れようと抵抗したものの、それは、刀剣男士との力の差をむざむざと思い知らされただけだった。