第3章 儚く切ない記憶の中で《後編》
「あっ、言っておくが俺は嘘なんてついていないぜ?その後は俺がきみにこーやって、」
まさかその逆もあるなんて思わなくて、物凄く恥ずかしくて堪らない。
「っ、あの…」
「……はは、あの時ときみの反応が全く同じだ……俺との記憶はなくなってしまったが、きみ自身が変わってしまったわけじゃなくて良かった…」
やっぱり食べさせるとかそういうのは止めましょうと言いかけた時に、鶴丸さんが愛おしそうにそんな事を言うものだから、何も言えなくなった。
「そうだ、もう一つ!俺といるときはきみは必ずその眼鏡を外してくれていたんだが?」
「え、そうなんですか?」
「あぁ、本当だ。俺だけの前だったから俺の特権だ」
ニッと笑ったかと思ったら、鶴丸さんの白い手が伸びてきて眼鏡のフレームに。恥ずかしさの余り私は咄嗟に眼鏡を取られないようにガードした。いくらなんでも急に眼鏡を外すなんて抵抗がある。
「ちょっ……いくらなんでもまだそこまではっ!は、恥ずかしいですからやめて下さいっ!」
「……」
「ぁ………ごめんなさい…」
「いや…謝らないでくれ。まあ、あれだ、…焦らずゆっくりいこうぜ」