第3章 儚く切ない記憶の中で《後編》
「そうかも知れねぇな。だけどよ、怖いからって何もせずにウジウジしてるよりはマシだとオレは思うぜ?現状に納得いかねぇならやれることはやるしかねぇじゃねぇか」
「…」
本当にその通りだ…
和泉守さんの言う通りだ。このまま立ち止まったままウジウジしてても何にもならない。鶴丸さんとのことを思い出したいなら鶴丸さんに聞いたほうが、少しでも何か思い出すかもしれない。
もし鶴丸さんが記憶をなくしている私なんかと一緒に居たくない、辛いというなら、諦めよう。でも傍にいてもいいよ、と言ってくれるなら……――
「和泉守さん!私、鶴丸さんに会ってきますっ」
「おー、頑張れよ」
「はいっ!」
善は急げだ。私は和泉守さんにお礼を言って、鶴丸さんを探した。全ての記憶を無くしたのならともかく、鶴丸さんに関すること意外は覚えている。だからきっと思い出せないはずは無い。
きっと思い出せる!思い出さなきゃいけない!
「鶴丸さん…!」
私の声を聞いて鶴丸さんは振り返る。どうしたんだ?と優しく言ってくれるけど、どこなとく寂しげな瞳に見えるのは気のせいではない。