第3章 儚く切ない記憶の中で《後編》
心のどこかでそんなどーでもいい事を考えていた。
「あんず様……気をしっかり、お持ちください…」
本当に…神様はいじわるだ。
手立てがないのだとしたら…私はいつまで主として彼らの側にいられるのだろう。彼らはいつまでその身を保っていられるのだろう。
「こんのすけ…私は…、私が彼らの主としていられるのは……この本丸の…残された時間はどれほどですか?」
「あんず様……このままっ…何もしな、」
「っ、こんのすけ…泣かないで、ね…?ほら、落ち着いて…」
私を気遣って零れ落ちる大粒の涙。見ていられなくてその小さな体を抱き上げてぎゅっと抱きしめると、こんのすけは私の胸に顔を埋めながら申し訳ありません、と鼻を啜ってただただ謝るばかりだった。
暫く胸の中のこんのすけを撫でながら、同時に自分の気持ちも落ち着かせていると、このまま何もしなければ近い内には間違いなく床に伏せることになります…と泣いてクシャクシャになった顔でこちらを見上げて言うこんのすけと目があった。
「……そう。近い内……」
「でもそれはっ!何もしなかった場合です…!」