第3章 儚く切ない記憶の中で《後編》
「死…?そ、え?そんなことになったら、ここにいる皆、刀剣達はどうなるんですかっ」
「残酷なことを言いますが………当然あんず様の霊力で顕現している刀剣達もその身を維持出来なくなります。…となれば他の審神者や政府機関に譲渡、それも難しい場合は最悪刀解処分という事に…どちらにしてもこの本丸の存続は難しいと思われますので……解体…となりましょう」
「そんな…急にそんなこと言われても、…訳がわからない…」
「ごもっともです……ですが…信じられないかも知れませんが…紛れもない事実なのです…うぅっ…」
恋人としては駄目だとしても、鶴ちゃんの主でいられること、皆の主でいられることが私の誇りだ、だから彼の幸せを願うんだ、と決意を新たにしたところだったのに。
そんな矢先に…彼らの主であることすら許されないとは──
百歩譲って彼らの主としていられなくなったとしても、皆が元気ならまだ耐えられる。なのに――私だけじゃなくて彼らが苦しむなんて…それも私のせいで…?
「あの、どうにか刀解だけは避けることは出来ないのですか?」
「それは政府が決定することですので私にはどうすることも…私は一介の管狐に過ぎませんので…」